ゴールドスミス・ノートが気になる(19)

何やかや用事が用事を呼んで頭も時間も占領され、今月は何も書くことができないまま月末に近づいてしまった。自分が最後に抱いていた問題意識が何だったのかもすぐには思い出せない。
とにかくテンプル騎士団が金融業務を発展させるなかでいわゆる現代の信用創造まで行ったのかどうか?、という点は是が非でも知りたいところだ。
ところで、信用創造って何だろう?。
よく解説されるのに、融資を受けたときに通帳に融資金額が記帳されて、いつでも引き出せば現金を使うことができるが、そのお金は他の預金者の預金を転貸ししたものでもなければ、銀行の自己資金から充当されたものでもない。新たに作られたお金(信用)だというような内容のものだ。
事の真偽は分からないが、中央銀行制度のもと日銀への預金準備率は「現在の日銀の銀行に対する法定準備率は0.05〜1.3%であり 、各銀行は日銀に預け入れた金額を準備率で除した額を個人や企業に貸し付けることが法的に許可されている。」とあるのだから仮に1%とすれば100億円を日銀に預ければ1兆円まで貸してもいいですよ…、ということになる。
預金量の9割を貸し出していたというゴールドスミスは準備金率10%で営業していたわけだから、それに比べると随分とレバレッジが大きくなったものだ。ただし、10兆円持っている銀行が1兆円貸し出すのと、1兆円しかもっていない銀行が1兆円貸し出すのでは同じ1兆円でも意味が違う。